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   東京都テニス協会がサポート、接戦制しウインブルドンへ   
    ICジュニアチャレンジ アジア・オセアニア予選報告          

5大陸にまたがり、40カ国に組織されるインターナショナルクラブ(IC)によって主催される、ICジュニアチャレンジ、アジア・オセアニア予選が、2013年9月、千葉・東金のエストーレホテル&テニスクラブで開催された。東京都テニス協会は大会趣旨に賛同し共催、東京を基盤に活躍するジュニア選手男女4名を日本代表として送り、大会に参加。オーストラリア、シンガポール、パキスタンとの激戦を制し、翌年7月ウインブルドンで開催される決勝ラウンドへ進出を決めた。 

ICは、テニスを通じて友情を築くことを目的に生まれた組織で、1924年に誕生。日本の参加は1978年から、2009年には55歳以上の国別対抗戦コロンバストロフィーをエストーレホテル&テニスクラブで開催している。ジュニアチャレンジは2年おきに開催されているが、予選を国内で開催するのは参加以来初で、日本ICとしては記念すべき第一歩を踏み出した大会だった。 

9月27日、ウエルカムパーティーは、麻布・アメリカンクラブで行われ主賓には高円宮久子妃殿下をお迎えした。150名を超える出席者の中には、大会名誉顧問の緒方貞子さんや畔柳信雄日本テニス協会会長の姿もあり、元デ杯選手、フェドカップ代表の姿も多く見られた。会場は国際親善を深めるシーンも多く見られ、大会の開催意義を確認する宴であったことはいうまでもない。 

試合は28~29日の両日にわたって行われた。参加4カ国総当りのリーグ戦、男女とも単2複1、計6試合の成績で争うのだが、3勝3敗になったときは、ミックスダブルス10ポイントタイブレーク1試合で決まるという、厳しいもの。決勝の日本-オーストラリアの試合は、予想通りの大接戦となった。男子1-2、女子2-1で迎えた10ポイントタイブレーク、日本はシングルスで勝利した福田詩織/甲斐直登(ともに堀越高校)組が、オーストラリアは Aiava/Purcell 組が大きなプレッシャーを受けつつコートに立った。

「ウインブルドンに行けるなんて夢みたいです。憧れの場所です」と口をそろえていたジュニアたち。この日フルセットで敗れた瞬間に顔を覆った女子選手もいたほどだ。ジュニアレベルでミックスダブルスの公式戦はなく、極度の緊張を強いられるゲームは競った展開に。それでも最初にマッチポイントを握ったのは日本。9-8から甲斐がチャンスボールのボレーをふかした瞬間、会場には悲鳴が上がった。めげずに戦った2人は相手のマッチポイントをしのぎ、最後は甲斐のエースで勝負を決めた。中村吉人、鷲田典之のコーチ陣も笑顔で2人を祝福した。 

大会ディレクターの吉井栄さんは「結果として日本が勝てたことは喜ばしい限りです。試合のほかに養護施設の方を招待し、テニスレッスンをするなど、ICの活動の一端を皆さんに知っていただければ嬉しい」とコメント。秋風のなか若さが弾けた、次代につながる意義のある大会として記憶に残したい。
(レポート/小島宣明) 


 

IC Junior Challenge Cup Result 

(2013/9/22-23)

 

*The winnig Japanese team will be heading to Wimbledon in 2014

 

 

 

 

 

IC challenge final Japan VS Australia

 
恒松優也 Yuya Tsunematsu vs. Max Purcell 6-1, 1-6,4-6
甲斐直登 Naoto Kai vs. Jack Lyttle 6-7(1),6-1,6-4
福田詩織 Shiori Fukuda vs. Katerina Vaos 6-1,6-2
小堀桃子 Momoko Kobori vs. Destanee Aiava 1-6,6-3,4-6
恒松・甲斐 Boys' Doubes Japan vs. Australia 2-6,5-7
福田・小堀 Girls' Doubles Japan vs. Australia 6-2,6-0 
甲斐・福田 Mixed Doubles Kai/Fukuda vs. Purcell/Aiava 12-10

All photos / Yoshiharu Yokoyama

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